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2029年、アナログ専用線終了へ——テレメータ更新の新しい選択肢

迫る「2029年問題」——専用線監視システムはどうするべきか

NTT東日本とNTT西日本が発表したアナログ専用線サービスの終了(2029年3月31日)は、上下水道・河川・水門などの重要施設をアナログ専用線で監視している自治体や事業者にとって大きな節目となります。
これまで専用線によるテレメータ監視は、通信の安定性や、災害時の強さなど信頼性の高さにより長年利用されてきました。しかし、今後は別の通信手段に移行する必要があり、「今のテレメータをどう更新すればいいのか」「新しい通信方式で信頼性は確保できるのか」——多くの自治体で、こうした声が聞かれています。

専用線監視の課題:老朽化と保守限界

アナログ専用線を用いた監視システムは、長期運用を前提に設計されているため、設備の更新時期を迎えても「動いているからそのままに」となっているケースが少なくありません。
また、専用線に対応する通信機器やモデムの製造・保守もすでに終了が進んでおり、設備更新や障害対応が困難になるリスクが高まっています。
このため、2029年を見据えた早期の移行計画策定と通信方式の見直しが急務です。

インターネット網・携帯電話網が実現する代替監視モデル

当社は、アナログ専用線に代わる選択肢として、光回線(固定回線)や携帯電話網(LTE/5G)を活用した遠隔監視ソリューションを提案しています。これらはアナログ専用線停止後も利用可能であり、柔軟性や拡張性で優れています。

  • 光回線+VPN(閉域):庁舎や拠点間で高信頼・高帯域の通信が必要なケースに適合。既存の監視サーバやクラウド連携と組み合わせ、安定した運用が可能です。
  • LTE/5G接続ルータ:山間部や点在する現場で回線敷設が難しい場合の有力な代替手段。自律的な通信確保が可能です。
  • ハイブリッド構成:施設の重要度に応じて光回線と携帯電話網を併用したり、メインの通信回線を光回線、災害時のバックアップとして携帯電話網を併用することも可能です。
  • 段階的リプレイス:既存の測定機器やセンサーの信号入力を生かしつつ、通信部だけを置き換える方法で初期投資を抑えることも可能です。

SOFINET CLOUD — 当社のクラウド型遠隔監視プラットフォーム

当社のSOFINET CLOUDは、上下水道・河川・水門・排水機場などの公共インフラ向けに設計されたクラウドベースの遠隔監視システムです。専用線に頼らない設計で、光回線や携帯通信網を介して現場データを安全に収集・表示します。

SOFINET CLOUDの主な強み

  • 通信方式に依存しない接続性:光回線、LTE/5G、VPNなど複数の通信方式に対応し、現場の条件に合わせた最適構成を提案します。
  • クラウド上での一元管理:複数拠点のデータをブラウザで統合表示。アラーム管理、履歴解析、グラフ化など運用に直結する機能を備えています。
  • 運用ノウハウに基づく導入支援:当社はすでに多くの自治体で専用線からSOFINET CLOUDへ移行いただいており、実運用を通じて得た移行手順、調整ポイント、設定テンプレートを豊富に保有しています。これにより、移行時の不安や工数を大幅に削減できます。
  • セキュリティ設計:VPNや閉域ネットワーク、TLS等の暗号化により自治体運用に求められる安全性を確保します。
  • 柔軟な運用支援:初期設計、現地調査、機器調達、設置、試験運用、運用マニュアル作成、保守サポートまでワンストップで提供します。

SOFINET CLOUDの詳細・製品ページ:
https://www.nihonsoft.co.jp/sofinetcloud/

まずは現状把握から — 当社の移行支援フロー

  1. 現地調査:現行テレメータの接続形態、通信環境、電源・設置状況を確認。
  2. 移行計画策定:光回線・LTE・ハイブリッドのいずれが最適か、冗長化設計を含めて提案。
  3. 試験導入:限定拠点での試験運用を実施し、運用ルールやアラーム設定を最適化。
  4. 本格導入・運用移行:段階的にリプレイスし、移行後の保守・運用支援を提供。

当社はSOFINET CLOUD導入の豊富な実績に基づき、自治体様ごとに最適化した移行スケジュールとリスク低減策を提示します。


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